ダイエットが必要な内臓脂肪蓄積に基づく肥満症 | 著 者: 青銀杏 |
ダイエットが必要な肥満症のなかで
日本人に特に重要と考えられる、
内臓脂肪蓄積に基づく肥満症、
言い換えれば脂肪細胞の
生理活性物質(アディポサイトカイン)分泌異常に基づく
肥満症を放置した場合には、
最終的な結果として動脈硬化を引き起こします。
脂肪細胞の
生理活性物質(アディポサイトカイン)分泌異常に基づく
肥満症はいま世界的にも大きな注目を浴びている
メタボリックシンドローム、
つまり、
肥満、糖尿病、高脂血症、高血圧を
マルチプルに伴うと共通する病態ですが、
この病態は単にリスクが集積することによって
強いリスクになっているというだけではなく、
脂肪細胞が異常分泌する生理活性物質(アディポサイトカイン)が、
直接血管病変を起こすメカニズムが存在することによって
きわめて強い動脈硬化惹起性を示すことがわかっています。
脂肪細胞が異常分泌する
生理活性物質(アディポサイトカイン)には、
インスリン作用を阻害するTNFα、
血栓形成に関与するPAI−1など
多くの物質があることが分かってきています。
これらの物質について研究が進めば、
肥満症の治療だけでなく、
糖尿病、高脂血症、高血圧などの治療にも
役立つと考えられています。
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