家族療法 家庭内のシステムを見直す
不登校や引きこもり、あるいは摂食障害など、子供や若者たちに何らかの問題が出たときどう対処しますか。以前は子供が問題や症状を引き起こすのは家族のあり方に問題があるという家族病理的な考えで治療が行われていました。が、それではなかなか問題解決が出来ないということがわかり、現在の「家族治療法」は考えが変わってきました。
家族は小さなひとつの社会です。それぞれの家族は、それぞれ独自のシステムを(特に精神的ルール)を持っています。ですから、家族の構成員は一人ひとりそのシステムを維持するための役割を持っています。家族のひとり特に子供が問題やある症状を示せば、それはその家族の持っているシステムそのものへの危険信号ということです。例をあげれば、子供が病気になれば仕事中毒だった父親も早く帰宅するでしょう。経験ありませんか。また、子供が交通事故に会えば夫婦喧嘩などしている暇は無いはずです。「子はかすがい」と昔から言われますが、家族システムの問題点を行動や症状であらわすのが子供だということが出来るのです。こう考えてくれば、個人の症状だけを取り上げて、云々しても問題解決に至らないわけで、家族そのもののシステムを話し合う必要が出てくるのです。
医学的には、症状を出す人をIP(indentified patient-アイデンティファイドペイシェント)と呼びます。つまり、「患者とされている人」「問題とされている人」です。しかし、「問題とされている人」がいるということは、必ず、それを「問題とする人」がいるはずです。つまりそれは、父親だったり、母親だったりします。そしてIPに聞くと「俺は犯人じゃない。あんた(父親、母親、あるいはほかの家族)が問題だろう。あんたが変わってくれれば良いんだ」となることが多いのです。だから問題が複雑になってきます。つい最近、兄が妹を殺害するという痛ましいニュースが有りましたが、まさにこのケースではなかったでしょうか。
勿論家族間で話し合いが行われ、そこで解決できれば第3者の必要はありません。もし、解決が出来ない状態で問題がこじれている場合は本人同士では解決も相談すらもなかなかスムーズに行きません。ここでお勧めするのは第3者カウンセラーを入れて、家族関係に焦点を合わせる必要が出てくるのです。そこで、家族のシステムが悪循環に陥っている原因を調べ、家族間のルールがスムーズに循環し、コミュニケーションがうまく取れるように変えていく努力をするということです。これには最初勇気が必要ですが、何もしないでほったらかしにするのでは、ますます悪循環が積もっていき、ギクシャクした家庭になってしまいます。それぞれの家族によって事情はさまざまでしょうが、カウンセラーを入れるという手段もあることを理解していただければ幸いです。
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